いきなり大きな話だと思うけど、わたしは特定の宗教の信者ではありません。
というのも、わたしの実家は神道で、夫氏の実家は大乗仏教の宗派で、家族ぐるみで親しくしてもらっているお寺さんは黄檗宗で、従兄はクリスチャンで、歴史をさかのぼると先祖にはキリシタンもいたらしい……という具合で最初から"まぜまぜ"の思考でいないと頭のなかが整理できないからです。
そして時には、ひとつに固執すると、人づきあいもうまくいかなくなるからです。
たとえば一日の初めに、神様に拝礼して(お稽古場)、夫家の仏壇のお花の水をかえて、伯母と従兄に「メリークリスマス!」を言って、お寺さんのお呼ばれ会に行くという流れもあり得ます。たった一日に。 ←今週末あたりがそう
それぞれの熱心な信者からしたらどのように思われるのでしょうか。
ただ、それぞれに向かいあうときにできるだけ心はやわらかくありたいと思っていますが……
今の世に、神仏習合の考え方が日本人の"モトモト"にしみ込んでいてよかったなあとつくづく思っています。
でなかったら、まわりの人、一人ひとりを大切にすることも難しかったでしょうから、ね。
そうそう。そういえばその流れで。
このあいだ天神のお店で着物の羽織を選んでいるときに、外国人の旅行客とみられる男の人がとつぜん話しかけてきたんです。
着物を手に広げながら、
「これはワイフにどうか?」(簡単な英語)
「タイはどれか?」(帯のことだと思った)
などなど。
ほかにも別の男性となかにはヒジャブをかぶられた女性が数人いらっしゃいましたね。どの方が「ワイフ」かわからないし、一緒に「ワイフ」を連れているとも限らないので、そこは慎重に受け答えしました。
ショップの店員さんいわく、近ごろ、記念に買って帰られる方が増えているそうです。
着ているすがた見たかったなあ。